ミラノを拠点とするイタリア人フォトグラファー、ルイス・ド・ベル(Louis De Belle)の作品集。 ヴェネツィアの運河に停泊する船舶用エンジンを、夜の闇を背景に捉えています。船体に付された船名とともに提示されるこれらのモーターは、ヴェネツィアのよく知られた都市風景から視線を転じ、浮かぶ都市を根底で支える、見過ごされがちな原動力へと焦点を移しています。ヴェネツィアの家庭で一般的に用いられる再利用布で覆われたこれらの船舶用エンジンは、作者の視線によって、汚れた機械から柔らかく抽象的な彫刻のような姿へと変容します。脆弱さを増す化石燃料時代を背景に、作者のイメージは、都市に対する持続的なロマンティシズムを問い直し、その不確かな未来へと静かに視線を投げかけます。